和歌山県橋本市 病気や予防、トリミングサロンの専門病院

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ハナちゃん2012.06.16

 14歳6ヶ月のミニチュア・ダックスの女の子のハナちゃん。
13日に2日前から元気食欲がなく呼吸が荒いと来院しました。

来院時、お熱が40度もあり努力性呼吸をしていました。
すぐ血液検査、レントゲン検査、エコー検査をおこない、
胸の中に膿が溜まっていることが分かり、
すぐに胸に針を刺し膿を取り除く処置と抗生物質の治療を行ないました。

高齢な上に膿胸に加え肺炎像も見られたので元気にならず亡くなってしまう可能性もあると飼い主さんにインフォームしたところ、13日は家族の方と相談をするとハナちゃんを連れて帰りましたが、
14日の朝からご来院されすぐに入院をすることになりました。

14日に来院をされたときには前日の状態より数段状態が良くなっており
食欲も回復し呼吸もやや落ち着いて着ていました。

膿胸は猫ちゃんでは比較的よく見られる疾患で、異物を食べて穿孔したり、ケンカでの嚙み傷から感染をしたり、風邪が悪化したときなどに見られることがあります。
でもワンちゃんではあまり膿胸の発生はないので胸の中でなぜ感染をしたかが問題になってきます。

飼い主さんにその原因となることは思い当たらないか尋ねたところ
10日前にもしかしたらお団子を串ごと食べてしまったかもしれない。
でも噛み砕いていた気がすると答えてくれました。

しかも14日入院しているハナちゃんの左胸にしこりがあるのを発見し
エコーでしこりを検査したところ異物があるのが分かったので
串を丸呑みしたことによる膿胸であると確信をしました。

そして飼い主さんにここから串が出てきますから・・・とお伝えをしていました。
そして今日、入院室で他の猫ちゃんの治療をしていた時、
ハナちゃんのうなり声が聞えたので見てみると
衝撃的な像が・・・胸から串が飛び出していました。
P1180048.JPG

すぐに入院室に運び、串を抜き傷の手当をしました。
串を抜いた後、気胸を起こさないか心配をしていたのですが、気胸を起こすこともなく、呼吸が荒くなることもなく処置をするここが出来ました。
P1180050.JPG

その後も食欲旺盛でワンワン元気に鳴いているので一安心です。
まだ肺や胸の状態が完全に治ったわけではないのでもうしばらく入院が必要ですが
来週には退院できる予定です。

時々ワンちゃんや猫ちゃんが串や爪楊枝や木の枝を丸呑みしていまい
胸やお腹から出てくることがあります。
今回ハナちゃんは元気になってくれましたが命を落としてしまうこともありますので
ゴミあさりなどをよくする場合は十分注意をしてくださいね。
P1180061.JPG

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